ロハスクラブ
途上国にトイレを!トイレットペーパー会社が起こしたトイレ革命。
「ローカーボンスタイル研究セミナー」1周年に登場したのは、「nepia 千のトイレプロジェクト」を展開する王子ネピア。東ティモールでのトイレ普及活動についてリポートしました。
上/東ティモール・ファヒティ村
の小学校にて。できたばかりのトイレの絵をみんなで描いてくれた。女の子の名前はアロラ、8歳。下左/「トイレ、大好き」の横断幕で迎えてくれた。(以上2点、©小林紀晴)下右/トイレができて喜ぶ家族。
上/東ティモール・ファヒティ村 の小学校にて。できたばかりのトイレの絵をみんなで描いてくれた。女の子の名前はアロラ、8歳。下左/「トイレ、大好き」の横断幕で迎えてくれた。(以上2点、©小林紀晴)下右/トイレができて喜ぶ家族。


 日本の家庭や学校で使われているトイレは、そのほとんどが「清潔な水洗トイレ」だが、 世界の途上国では、衛生的なトイレを完備していない地域も少なくない。トイレットペーパーやティッシュペーパーを製造するメーカーとして、途上国のトイレ事情や水環境を向上できればという思いから、王子ネピアでは「nepia 千のトイレプロジェクト」を2008年からスタートさせた。

 プロジェクトを実施した東ティモールは、02年に独立したばかりのアジアでもっとも若い国で、人口の約半数が18歳未満。まだ、多くの支援を必要としている。

「農村部の人口の77%がトイレを使えない環境にあり、61%の学校でトイレの給水設備の改善が必要とされています。また、5歳未満児の死亡率は1000人あたり130人、汚れた水とトイレの不備が原因で5歳未満の子どもの5人に1人が下痢を患っているのです」と東ティモールの現状を説明するのは、マーケティング部長の今敏之さん。「水と衛生という面から、清潔なトイレの設置も社会貢献になると考え、このキャンペーンを始めました」。

上/ミッドタウンの「d-labo」で開催。右中/講師として語る日比さん。右下/プロジェクトを説明する今さん。左/世界には生物多様性の危機に瀕する34か所の「ホットスポット」が。
上/ミッドタウンの「d-labo」で開催。右中/講師として語る日比さん。右下/プロジェクトを説明する今さん。左/世界には生物多様性の危機に瀕する34か所の「ホットスポット」が。
 08年のプロジェクトでは、目標数の1000を超すトイレを家庭や学校で修復、建設。さらに、衛生概念の啓発や衛生習慣の定着活動を行い、子どもたちとその家族が健康に暮らせる環境づくりを支援した。このプロジェクトを実施今月のDATA東ティモールで建設、修復したトイレの数日するにあたっては、対象商品の売り上げの一部をユニセフへ寄付し、ユニセフが資材を提供、ユニセフや現地NGOの指導と協力のもと、住民たちが主体となってトイレづくりが行われている。

「現地へ視察に行くと、『俺の家のトイレを見ていけよ』と、皆さんが完成したトイレを自慢するんです」と今さんは、生活が改善されて喜ぶ住民や子どもたちの笑顔をパワーポイントで映し出しながら、嬉しそうに語った。

 また、講師としてレクチャーを行ったのは、コンサベーション・インターナショナル ジャパン代表の日比保史さん。2010年に名古屋で開催されるCOP 10を前に、生物多様性と企業との関わりについて語った。

「生物多様性が失われると企業にとってどれだけのリスクが生じるか。薬品、食品、化粧品、水、そして文化まで、多様な生き物から直接的、間接的な恵みとして与えられる.生態系サービス“の重要性を理解し、社会貢献事業を通じた生物多様性保全への活動に取り 組んでいただきたい」と、評議会メンバーに訴えかけた。


今月のDATA
東ティモールで建設、修復したトイレの数

東ティモールで建設、修復したトイレの数
ユニセフ東ティモール事務所の調べでは、国内の学校968校のうち、約3分の2の学校でトイレが使えない状況にあることがわかった。王子ネピアでは、2008年7月から10月までの4か月間を「nepia 千のトイレプロジェクト」キャンペーン期間とし、期間中の売り上げの一部をユニセフに寄付。支援対象国である東ティモールの1200以上の家庭と15の学校でトイレの建設や修復を行い、衛生に関する啓発活動を実施した。2年目となる09年のプロジェクトは、9月から12月までをキャンペーン期間とし、東ティモールの3つの地域(エルメラ、リキサ、アイレウ)を対象に、継続して行われている。

Copyright (C) LOHAS CLUB. All Rights Reserved.