ロハスクラブ
生グリーン電力も!東京の中心から発信する環境コミュニティ。
今回の「ローカーボンスタイル研究セミナー」は、大手町、丸の内、有楽町の「大丸有コミュニティ」で環境都市を目指す、三菱地所が登場。サスティナブルな街づくりをリポート!
上/大丸有エリアに建つ丸の内パークビル屋上に設置された60kWの太陽光パネル。右下/広場にはドライミスト噴射装置。中下/給水型保水性舗装を導入。左下/昨夏の打ち水プロジェクトの様子。


 東京都千代田区の大手町、丸の内、有楽町の3つの町名の頭文字から「大丸有コミュニティ」と名づけられた地域コミュニティは、環境共生型都市を目指したサスティナブルな街づくりを進めている。コミュニティの社会的責任を果たすためのエリア版CSR報告書を日本で初めて作成したり、打ち水プロジェクトやエコキッズ探検隊、丸の内朝大学などのエコイベントやセミナーも開催している。そして今回、新たなコミュニティづくりへの取り組みとして、2009年10月に「エコ結び」をスタートさせた。
「エコ結び」とは、SuicaやPASMOを使ってエリア内の加盟店で買い物や食事をしたり、エコイベントに参加すると、「エコ結びポイント」がたまり、エコグッズやリサイクルグッズと交換したり、社会貢献活動に寄付できるというもの。利用金額の1%は、「エコ結び基金」として大丸有コミュニティの環境活動にも役立てられる。「今年の基金は、エリア内に花や緑を増やす活動や、JR東日本が実施する『信濃川ふるさとの森づくり』を支援する予定です」と、大丸有の街づくりを中心になって推し進める三菱地所都市計画事業室の福島寿雄さんは話す。
 また、オフィスビルが林立する大丸有エリアでは、CO2削減のための省エネ対策も大きな課題だ。丸の内パークビルディングでは、すでに約60kWの太陽光パネルを設置したり、従来器具比で約36%の電力消費量を削減できる超高効率照明を導入するなど省エネ対策に取り組んでいるが、さらに、次世代エコオフィスへ向けた最新技術の導入実験も進めている。福島さんは、「新丸ビルでの自然エネルギーの活用をはじめ、今後も省エネ、省CO2につながるプロジェクトに取り組んでいきたい」と、街づくりのさらなる推進を約束した。
 講師レクチャーは、博報堂DYメディアパートナーズ環境コミュニケーション部部長の川廷昌弘さん。「京都議定書に定められた6%のCO2削減のうち、3.8%が森林吸収によって賄えることをご存じでしょうか? 約束期間が満了する来年に向けて、間伐を主とする森の再生活動が急務です」と、森林整備の重要性を説いた。3.8%は1300万炭素トンに換算され、森林面積25万km2の日本では1km2あたり52炭素トンの吸収が求められるが、それは世界的に見てもかなり高い数値。川廷さんは、「森林がもたらす生態系サービスも考え合わせながら、できるだけ多くのCO2を吸収する森へ再生させるために、都市に暮らす私たちにもできることを実践しましょう」と呼びかけた。

右上/大丸有コミュニティの環境への取り組みを語る、三菱地所の福島さん。左上/東京ミッドタウンの「d-labo」で開催。右下/生物多様性保全を含めた森林整備の必要性を説く博報堂DYの川廷さん。左下/福島さんは「エコ結び」についても詳しく説明。


今月のDATA
「生グリーン電力」でCO2排出量を約1/3に!

「生グリーン電力」でCO2排出量を約1/3に!
新丸の内ビルディングでは、4月1日から、ビル内で使用されるすべての電気を自然エネルギーで賄っている。青森県の風力発電などによる電気を、既存の送電網を経由して発電所から直接、新丸ビルに送り込むのだ。従来は、「グリーン電力証書」を購入することで自然エネルギーを使っていると見なされていたが、出光興産によるこの事業では、風力発電所などでつくった電気をダイレクトに需要地へ送電するため、証書ではない、いわゆる「生グリーン電力」となるのだ。この国内初の取り組みによって、新丸ビルでは年間約2万トン、ビル全体の60〜70%のCO2排出量を削減すると見込まれている。

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