ロハスクラブ
復興には企業やNPOのつながりが不可欠!
企業、NPO、学会、大学など民間の力を結びつけながら、東日本大震災の支援活動を続ける日本財団のCANPAN。活動を効果的に進めるために行ったのは、徹底したアセスメントだ。
右上/高齢者の血圧測定など避難所での健康管理を実施。右中/被災地で活動を行う団体が現況を報告する会議を東京や関西で開催。右下/避難所の状況を詳細にアセスメントし、支援活動に活かす。左上/瓦礫の撤去作業を行う学生ボランティア。左下/「東京里帰りプロジェクト」の会議の様子。

 阪神・淡路大震災後、約30の震災支援を行ってきた日本財団。東日本大震災では「ROAD PROJECT」をいち早く立ち上げ、震災2日後には東北のせんだい・みやぎNPOセンター、関西のSSN関西、関東のIIHOEなどの各団体と連携を取り、被災者とNPOをつないで支える合同プロジェクト「つなプロ」をスタートさせた。

 つなプロでは、まず、被災地の状況をアセスメントすることから開始。宮城県のすべての避難所を訪れ、食事の内容や衛生状態などを調査。分析結果をウェブ上で公開しながらスペシャルニーズを持つ被災者を専門のNPOにつないだ。さらに、被災地のニーズにもとづいた支援物資の呼びかけや配送、大学と連携した学生ボランティアの派遣も実施。

「学生たちによる高齢者への足湯ボランティアでは、高齢者の方が亡くしたお孫さんを思い出して涙することもありました。心のケアにもつながったかもしれません」と、日本財団CANPAN企画推進チームのリーダー、町井則雄さんは話す。

 さらに、「富士通から無償で提供していただいたクラウドシステムがなければ、つなプロの被災地アセスメントはスムーズに進まなかったでしょう」と町井さんが言うように、民間企業の多様な取り組みも心強く感じたようだ。「東京里帰りプロジェクト」という避難生活を送る妊産婦が東京で安心して出産できるよう手助けをする東京都助産師会の活動に対して、ナチュラルローソンが寄付を名乗り出たのもその一例だ。

 被災した0歳児から20歳までを対象に教育支援を行う「ハタチ基金」のプログラムを複数のNPOと合同で考案。それぞれのNPOの強みを活かし、ノウハウを提供しながら活動を進めている。また、宮城県、岩手県、福島県でNPOと企業、行政が連携して復興にあたろうとする「連携復興センター」の立ち上げにも参加、地域ごとに異なる課題を解決するための復興を目指して活動を展開している。

 また、ロハスクラブ事務局からは「節電と幸せ」アイディア&エッセイコンテストの途中経過が報告された。コンテストを共催する『幸せ経済社会研究所』を運営するイーズの館岡景子さんと飯田夏代さんは、「震災を機に多くの方々が以前にも増して絆や幸せについて考えるようになったと感じています。節電をネガティブに捉えるのではなく、幸せにつながるかたちで実を結べば」と、その意義を訴えた。

上右/ギャルママによる被災ママ支援プロジェクト「Stand for mothers」の活動も支援。上左/会場の東京ミッドタウンの「d-labo」。下右/CANPANの活動に関して質問するYKK APの渡辺賢哉さん。下左/発表を行ったCANPANの町井さん。


今月のDATA
食品アレルギーの対応食がある避難所は2%。

食品アレルギーの対応食がある避難所は2%。
「ROAD PROJECT」では、被災地支援活動を始める前に、被災地の状況を詳細にアセスメントした。例えば、4月4日から9日までの宮城県の避難所における調査では、炊き出しの実施や支援物資の供給による改善は見られるものの、食事の中心はパンやおにぎり、カップ麺で、1日に2食以上おかずのある食事を提供する避難所は21.1%しかないなど、避難所の食事状況をデータ化した。さらに、高齢者向けの特別食が出されるのは11%、食品アレルギーの対応食がある避難所は2%など、個別ニーズへの対応の遅れも調査によって判明。こうしたアセスメントにもとづいて、避難所の食事の改善や支援物資の呼びかけを行った。


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